もっと身近に誰にでも!

フォーラムレポート

一覧へ戻る

英語教育東京フォーラム(2008.01.31)

教わった者に忘れえぬ感動が残る指導法
  大 釜 茂 璋(NPO法人教育情報プロジェクト代表)

 寒い日が続いている間に、日本気象協会は早くも今年の桜(ソメイヨシノ)の開花予想を発表したと、30日付の新聞に出ていました。
 それによりますと、2月の気温は平年並みが予想されていますが、3、4月は比較的暖かい日が続き、ほとんどの地域での開花が平年よりも3~6日は早まるだろうと予想しています。
 開花予想日は福岡県がもっとも早く3月20~23日、東京の都心は3月22~25日となっています。
 そういえば2,3日前の朝、出勤途中に靖国神社の境内を歩いていると、恐らく地方から参拝に見えたであろうお年寄りに、「桜の開花を宣言する木はどの木ですか」と尋ねられました。東京の桜の開花宣言は、靖国神社境内に生えている一本の桜の木だよと、昨夜出掛けに息子に教えられたと、嬉しそうな顔で話していました。吐く息がちょっと白く見える朝でした。
 12月27日のフォーラムには、全国各地から大勢の参加がありました。会場に収容しきれずにご迷惑をおかけした方もいましたが、「参加して本当に良かった」「感動した」「沢山の勇気をいただいた」と、多くの喜びの感想をいただきました。
 講座をお持ちいただいた西垣先生、田尻先生に共通しているところは、指導にあたって、実際に目の前の生徒たちをしっかり見ていることだと思いました。生徒たちを真正面から観察することで、その生徒の長所、短所、性格、その日の体調までを見通し、かつ見極めたうえで、一人ひとりの指導にあたっているところがじつに似ているなと思いました。そして最後は教わった者に忘れえぬ感動が残るという、その指導法の根源が、このようなところにあることに気づきます。
 いただいた参加者の声の中にも、講義の中で生徒一人ひとりの動きを適切に表現してびっくりしましたが、それは平素からしっかり観察し、生徒の中に自ら飛び込んで行っているからだと思います。自分はあそこまで徹底して生徒の中に入っていったことがあるだろうかと考え大いに反省しました、と書いた人もいました。
 授業力を高める、生徒個々に遭合わせた指導法の確立などいいながら、そのシーズは意外と自分に近いところにあったことに気づきましたという人もいて、テクニック だけではない、教育のあり方、真の指導とは何かを考えることの出来たフォーラム だったようで、参加者の声を拝見しながら大変嬉しく思いました。

一覧へ戻る


top