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フォーラムレポート

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英語教育東京フォーラム(2011.3.11)

中嶋洋一先生の3月期特別研修会
新学期を前に、活力ある指導案を作成してみよう!
            教育情報プロジェクト(大釜)

 今年1月11日、中嶋洋一先生と西垣知佳子先生をお迎えした"1月期e-pros英語指導法研修会"は、年の初めの最大多忙期にもかかわらず、80名を越す英語教師が参加しました。お二人の講師もそれぞれの専門分野を熱っぽくかつ具体的に教材の使い方も交えて講義してくださいました。

 研修の終わった後中嶋先生と、この日の反省を込めてこれからの研修会をテーマに相談する時間を持って頂きました。今年から小学校高学年に正課として外国語(英語)活動が入り、来年度(平成24年)から中学校、再来年度(平成25年度)から高校の学習指導要領が新しくなり、英語指導の内容も変わることはご存知の通りです。

 そこで中学校は、平成23年度から前倒しで新学習指導要領移項の準備に入るところも多くなることが考えられます。そしてそれは、指導案にも何らかの変化が求められることになります。英語好きの生徒、英語嫌いの生徒、何とか英語が好きになって得意科目にしたいと考えている生徒、英語を通してコミュニケーション能力を高めたいと思っている生徒、いろいろな生徒を抱えてこの4月は、英語の教師はどなたも用意周到にスタートを切るときでもでもあります。

 そこで中嶋先生のお話しでは、変革の時を迎えて各教師の指導案にも変化を求められるということでした。中嶋先生は、「今日e-pros研修会に参加したみなさんの『学びたい』という意欲と眼差しが満員の講義室中に充ちていて、知らず知らずに気合が入りました」
 中嶋先生も本気になって、e-prosフォーラムに参加してくる先生方と、期待される英語教育に対応しようと考えられた様子でした。

 そして、この先生方と一緒に『活力ある授業を展開するための指導案』を考え、まとめ上げる研修会を企画してはどうだろうかという、先生からの提案頂くような発言があったのです。先生は意気に感じる人です。気合も入ります。この日の研修会でも次のような言葉で参加した若い英語教師を励ましてくださいました。

 技術ではなく気概を
 目標ではなく目的を
 知識ではなく概念を

 そして教師としての理念を持つことの大切さを話してくださいました。

 中嶋先生が提案してくださった研修会は、大凡次のような内容が考えられます。3月期研修会はほぼこの内容で、中嶋先生が直接指導してくださいます。

(1)参加者がその場で指導案を書いてみる。それを模擬授業で示し、生徒役になった
 他の参加者が評価する。
(2)評価の観点についてもう一度復習をし、テスト形式をみんなで考えてみる。
(自作のテストを持ち寄り、本当にそれで4つの技能と4観点が見られるような問題になっているかどうかを各自考える。その後みんなで望ましいテスト形式を作ってみる)
(3)カード(1枚5分~10分の活動)を5~6枚用意し、発問、指示、説明を端的に書いてみる。そして、それをどう並べるとつながるのか、どういう構成にすれば、生徒が乗ってくるのかを考える。グループで発表する。
(4)自分が過去に書いた指導案を、直近の活動から逆に振り返り、つながりを再考してみる。また3枚の付箋紙(教師がコントロールしている活動は赤付箋紙、ペアやグループは青付箋紙、個人学習は黄色の付箋紙)で貼っていき、バランスがいかどうかを考える。さらにどう変えればいいかも考える。

このような、実際に自分たちが主体となって学び合う研修会が真の実力を養うものです。これが中嶋洋一先生が提案してくださった「授業のデザイン力を向上させる講座」で、これが実力派教師を育てるのです。

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