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フォーラムレポート

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アクティブ・ラーニングの手法を具体的に学ぶ(08.18)

教育新聞(平成27年8月31日号)コラム「鉄筆」より

 英語教育の研修で実績のあるNPO法人教育情報プロジェクト(大釜茂璋代表)が主催する夏季特別研修会を取材した。強い印象を受けたのは、講座の1つである都立両国高校の山本崇雄教諭による「生徒共に創る『教えない』授業 ~ 自立した学習者育成のためのアクティブ・ラーニング」

 参加者は100人を超えていただろうか。公立はもとより、私立の中・高校の英語教師、指導主事や塾経営者も参加。次期学習指導要領の目玉であるアクティブ・ラーニングの手法を少しでも学びたいとする先生方の熱意が伝わってきた。

 講座はたっぷり2時間が費やされ、参加者は生徒の立場に立って教師の「教えない」授業を受けた。生徒自らが課題を発見し、ペアやグループで議論してまとめ、それを発表して確認し合うという授業。事前に、教師から辞書の使い方やワークシートの作成の仕方など、さまざまな手法を学んでいたとはいえ、主役はあくまでも生徒たちだ。

 参加者からの反応はよく、「これからの英語教育の方向性と授業づくりの視点を学ぶことができた」「生徒が自らの力で学ぶことができるまでの活動と流れが大変勉強になった」「自分が在籍する学校でも使えるところは、そのまま使ってみたい」などの回答があった。

 この日の講座では、実際の生徒(中・高校生)の授業風景がビデオで映し出されていたが、その生徒たちの流暢な英会話を耳にしただけでも、従来の教師による「教える授業」よりも、この「教えない授業」の方が勝っているのではないかと思った次第である。

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