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フォーラムレポート

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グローバル化時代の英語教育と指導対策=第117回e-prosフォーラム(0731)

 中教審は8月1日、次期学習指導要領に向けて審議のまとめ案を示しました。それは英語に限ったことではありませんが、とくに英語に目を投じますと小学校では3年生から外国語活動が開始され、5・6年生では英語の教科化が行われます。中学校では指導する英単語数を現行の1200語程度から1600~1800程度に増やすなどとともに、オールイングリッシュによる授業は高校だけでなく中学校でも取り入れられて、今後一層コミュニケーション力強化の英語教育を目指すことが明確になってまいりました。それとともにグループ学習や発表などを通じて学ぶ「アクティブ・ラーニング」の導入が一層明確になるよう取り上げられています。

 また学力評価面においても、新テストへの移行や大学入試において外部試験の活用など、いわゆる応用面を強化した英語指導対策が急激にとられるようになりました。高校入試や大学入試のための英語教育から、小中高一貫教育、高大接続の指導など、これまであまり関心のなかった、全く新しい評価制度が普及しつつあります。e-prosではこれらの新しい動きをとらえながら、英語教師を側面から支援できることに配慮した研修会を開催してまいります。

 e-pros主催の第117回英語指導法研修会は7月31日、文部科学省初中局外国語教育促進室、国立教育政策研究所指導主事向後秀明先生と、千代田区立九段中等教育学校主任教諭田口徹先生に、上記テーマを捉えた英語指導法をご指導頂きました。向後先生は文科省の高等学校英語課程の指導主事として、特にここ数年は中高連携の英語指導法の改訂に関る現場の検証や説明を主に、全国を駆け回る忙しさです。

 一方田口先生は中高一貫六年制教育の先駆けとなった千代田区立九段中等教育学校の英語指導主任教諭として、その指導法と成果は全国から注目を受けていたものでした。元々田口先生は中学校の英語教師でしたが、現在の千代田区立九段中等教育学校が設立と同時に、ご自身から希望して現在の学校に移られています。もともと公立中学校在職中から、若手教師育成の東京都教師道場の師範も兼務されていて、若手教師の育成には定評のある先生でした。

 その先生が九段に移り、中学校1年生を指導してそのまま高校3年生該当までの6年間、同じ生徒に英語を教え続けて来たことからその成果は全国の英語教師の注目の的となっていたものです。この3月に高3生に相当する6年生を送り出して、6年間にわたる指導とそれに伴う諸資料を集大成した「KUDAN ENGLISH」(A4判250ページ)を刊行しました。それを今度の研修会に参加した全員に無料提供をしてくださいました。これは参加した先性方には素晴らしいプレゼントで、中高一貫教育を知るバイブルにもあたるもので、何ものにも替えがたい宝物として、大事な参考資料すると話す人もいました。そういうことから7月期のe-pros研修会は大盛況でした。
e-pros研修会参加者全員に、この素晴らしい田口先生の集大成を快く寄贈してくださった田口徹先生に、心からのお礼を申し上げ感謝の意を表します。

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