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フォーラムレポート

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英語教育東京フォーラム(2010.10.27)

◇小学校の英語学習の導入
「聞く」(リスニング)からが効果的
       (財)日本英語検定協会の調査・分析から                      大 釜 茂 璋

 (財)日本英語検定協会が実施している「児童英検」会場で、6~12歳の受験者を対象に実施したアンケートの結果を発表している。英語の4技能即ち「読む」「書く」「聞く」「話す」の各項目について、「得意かそれとも苦手か」を答えてもらった結果の分析である。
 それによると、「聞く」だけは、「得意」(28%)と答えた子が、「苦手」(12・8%)と答えた子の数を上回った。

 他の3項目については、「読む」「書く」「話す」の順に苦手意識が強い。言語によるコミュニケーション能力で大切な要素といわれる「書く」「話す」を苦手と意識している子が多いことがわかる。

 この調査結果から、小学生への英語学習の導入は、苦手意識を持つリスクの少ない「聞く」にウエートを持たせた指導が効果的である。来年4月からスタートする小学校英語でも、まず出足はリスニングから始めることが子ども達にも受け入れられそう。

 一方英語学習を始めた年齢は、小学校に就学年齢の6歳が16・7%と最も多く、次いで3歳が12・8%、5歳が12・5%となっていて、就学前の0~5歳までの年齢で過半数を占めている。

 英語を学習する動機は、「英語がうまくなりたい」が31・1%と約3分の1を占めたが、次いで「やってみたいと思った」(20・8%)、「英語が好きだから」(16・1%)などと、自分から望んで英語を学習する児童が、「家の人に言われたから」(19・3%)よりも高い。国際語としての英語に関心を持つ小学生は増えている。

(おおかま しげあきNPO法人教育情報プロジェクト代表 (社)日本家庭生活研究協会常務理事)

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