もっと身近に誰にでも!

フォーラムレポート

一覧へ戻る

英語教育東京フォーラム(2010.12.15)

家庭学習を充実させる
          
 OECDは12月7日、2009年度に65カ国・地域に住む15歳を対象に実施した「生徒の国際学習到達度調査(PISA)」の結果を発表しました。
 今回は過去最高の65ヶ国・地域からの約45万人に、そのうち日本は全国から抽出された185校の高校1年生約6千人がテスト問題に取り組みました。

「読解力」が前回の15位から8位に回復した日本は、科学的応用力は5位(前回8位)、数学的応用力は9位(前回10位)となり、前回まで低迷が続いていた日本の順位が回復状況にあることを示しています。

「読解力」は、様々な文章や資料などから情報を読み取り、それによる判断で自分の考えを論理立てて記述する力を測る問題が出ています。

 文部科学省は、読解力が向上した理由を「始業前の何分かを当てて読書活動に取り組む学校が大幅に増えた」ことにあると話しています。実に全国の90%以上の小学校で朝の読書活動を取り入れていると言われます。

 数学的応用力と科学的応用力も平均点は少し上昇しましたが、トップクラスにはもう一息。いずれの分野でも日本は得点の低い生徒層が多く、基礎的データ情報を解釈したり、自分の持つ知識・経験に結びついて考える力が弱いという結果が出ました。

 日本の全国学力調査でトップクラスを維持している秋田県も、朝の読書活動を熱心に行っています。読解力はすべての学習の基本ですから、秋田県のケースを見るまでもなく、読解力の強化を図ることはきわめて大切なことです。

 それとともに家庭学習の充実が秋田県の教育力強化の重要な位置を占めています。秋田県は小中学生各自が、それぞれ大学ノート判の「学習ノート」を持ち、家庭に帰ってからの学習内容を教科に関りなく記録して教師とのコミュニケーションをとっています。これによる家庭学習の習慣化が進み、各家庭での学習効果が大いに上がった要因と言われています。

一覧へ戻る


top