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フォーラムレポート

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英語教育東京フォーラム(2009.6.27)

夏休み近づく

             大 釜 茂 璋


 梅雨空の雲間から射しこむ日の光は意外に強く、ちょっと歩いている間にびっくりするほど日焼けしていることがあります。うんと若い頃は、日焼けすることは健康維持の上から得をした感じになったものですが、最近は意識的に紫外線を避けるようになりました。年齢相応に健康に気をつけるようになったということでしょうか。日焼けは必ずしも健康には良いとは限らないとも聞いたことがあり、今更美容を意識しているものでもありませんが要注意。

 夏休みが近づいてきます。「今年のe-prosの夏期研修のスケジュールは決まりましたか」と問い合わせのお電話を頻繁に頂くようになりました。
e-prosの研修は優秀で人気のある講師による講座ということで、毎年、この時期になりますと問い合わせが多くなるのです。例月のフォーラムには、忙しさもあって参加できないことがありますが、夏と冬の休みに開催される研修会には、何はさて置いても参加するとに決めていますという方が結構多いのです。

 今年は7月期フォーラムに阿部一先生と山本崇雄先生にお願いしたところ、うまい具合に両先生のスケジュールの空き日に合致して出講をお引き受け頂きました。阿部先生はこれまでもe-prosフォーラムでは数回ご指導を頂いていますが、その歯切れの良い口調による指導法は、数多くの指導ヒントを織り込んで、聴講する方々に多くの感動と、やる気を与えてくださっております。阿部先生の授業からは、緻密な生徒観察の基に、一人ひとりとの約束を大事にしながら生徒の気持ちを掴んで離さない、まさに熟練教師のの技を感じます。特に若手の教師や、これから教師になろうとする方々にはゼッタイお薦めの講座です。

 山本崇雄先生には、昨年12月期フォーラムでの講座をお願いして大好評でした。 現在先生は東京都立両国高校附属中学校教諭ですが、公立の中高一貫の6年間にわたる英語指導法にも、意欲的に取り組んでいます。長勝彦先生などとの指導法研究グループの中核教師として、その熱心な授業法研究には定評があります。

 昨年12月期の研修会では、「言葉の力、英語の力を育成するために―教科書で表現力を養う」という講座題で、ビデオテープを使って、英語ミュージカルを取り入れ生徒全員が参加するミュージカルを紹介しながら、活き活きとした英語学習への導入法とその成果まで指導してくださいました。公立中学校の英語がここまでできるものなのかと、聴講者から感嘆の声があがりました。

 山本先生の授業法は、生徒が如何に素直にかつ肩を張ることもなく、まさに自然体の雰囲気で英語学習に入っていくところに大きな特徴があります。いつの間にか山本先生に同調していて、それが輝きの表現へと転化し英語学習に愛着を感じるようになるのです。
 わが国の英語教育や学校英語の指導法については、色々な方々から多くのご意見が提示されますが、山本先生の授業に接することで、新しい時代の英語の授業として、従来は考えられなかった指導法が、実に意欲的に取り入れられていることを感じ取ることができました。
(おおかま しげあき NPO法人教育情報プロジェクト代表)

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