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フォーラムレポート

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「英語の授業は英語で――学生から学ぶこと」(0820)

 9月8日(日曜日)、e-pros主催、エデュケーショナル ネットワーク、イー・スタッフ、その他の協賛による「英語指導法研修会」が、東京・上野の岩倉高等学校視聴覚室を会場に開催されました。

 講師の先生は、元両国中学校教諭・日本女子大学、武蔵野大学で英語教育法を指導された長勝彦先生。長先生は英語の授業構成では先生の右に出る人はいないと言われ、まさにカリスマ的存在として知られます。1984年には英語教育界のMVPといわれるパーマー賞を受賞し、英語指導に関する著書も多く、また英語指導教材のビンゴゲームの発案者としても有名です。そういうことから長先生を信奉する英語教師は全国に数多く存在していることはご承知の通りです。

 長先生を囲んで「活きた授業法」特別勉強会と銘打ったこの勉強会には20数名の、主として中学校の若手英語教師が参加しました。遠くは宮城県からの参加もありましたが、長先生の研修ということで校長先生の勧めで参加した都内中学校の先生、噂に聞く長先生の指導を一度受けたかったという新採用1年や2年目という若い教師の姿もありました。

 あたかもこの日の早朝、2020年オリンピック東京開催が決定し、日本中が湧きあがっていました。オリンピック東京開催の決定によって日本人の英語学習に対する意識はますます高まるだろうということも話題になり、勉強会に参加した先生たちには平素と異なった強い意気込みが感じられました。

 授業を活性化するためにまず英語の授業を楽しいと思わせること。何が大切か。たとえば、教科書を読めない生徒が英語の授業を楽しいと思うはずがないと、この日はリーディングの指導法から始ました。教科書から先生が指定した箇所を5回読んだらノートに☆一つを貼り、それを毎日5個貼ることを約束することは、長先生式自立学習法(家庭学習でも)の確立につながります。いずれにしても生徒が、教科書の内容を理解して暗記するほど読むことで授業は楽しくなり、学習の意欲も出てくるのは当然です。(長先生の仰る「暗記するほど」ということは、目を瞑って空を睨みながら口の中でぶつぶつ、文章をただ暗記することとは違います)

 また授業を活かすための指導案をつくることで気をつけなければならないことは、それをつくるに際しては、教室での指導に際し板書のイメージまで描き、板書計画をしっかり立てたものでなければ、活きた授業構築ための指導案とはならないということも披露されました。「板書のイメージまでを描きながら指導案をつくる」ということには、参加した先生方にはなかなかショックだったようです。中学生でも高校生でも、現代は、自分がその年代のときよりも英語能力の高い生徒が一クラスに何人かは必ずいることを理解しておく必要があるとの指摘もありました。やはり必要なことは、こういう現代の教育環境を理解しながら準備をしかつ指導しなければならないということでした。

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