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フォーラムレポート

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英語教育東京フォーラム(2008.10.2)

"英語指導教材"としての絵本
       大釜 茂璋(NPO法人 教育情報プロジェクト代表)

 "絵本"という語からくる印象は、子どもの頃母に読んでもらったり、兄弟姉妹と仲良く読みあった遠い記憶が重なって、懐かしさが呼び起こされます。楽しい絵、思わずほのぼのとした気分の絵、勇気の湧き上がる絵、怖い絵など、そこには子どもならずとも、つい引き込まれてしまう臨場感すら感じます。

 まだ小さかった子どもの頃、眠りにつくまでのひととき、母親に読んでもらった絵本に描かれていた絵やストーリーは、今、この年齢になってもおぼろげに思い出しては、母親の懐で安心して聞いては眠りに落ちた穏やかな思いとなって心に残ります。そんな体験は、絵本と聞くだけで何かほっとした気分にさせ、心を開いてしまうのでしょう。

 今年の春まだ浅い頃のことです。
受験などに追いまくられない、心穏やかな雰囲気を演出する中で勉強ができたらどんなに楽しいだろう、きっと心に残る成果も期待できそうなどと考えているときに、東京純心女子中学高校で、絵本を教材に英語指導をして成果をあげているという、荒井恵子先生をご紹介いただきました。アメリカの大学院に留学して英語教授法を学んできた荒井先生は、絵本を教材にした指導法を学び、現在勤務する学校で大きな成果をあげているということでした。

 そういうことからe-prosの4月期フォーラムで、絵本の特性を活かした教材としての選び方、伝え方、授業への取り入れ方を指導していただきました。たった50分の講座時間でしたが、荒井先生の講座は新鮮で特に若い女性教師には圧倒的な好評を博しました。

「自分も絵本の魅力を何とか授業に活かしたいと考えていましたが、その方法が分からず残念に思っていました」という声とともに、「それが今日の荒井先生の講座からヒントをいただき本当に嬉しく思います」との反響が寄せられたものです。もっと時間をたっぷりとって、じっくり聞きたかったという声もありました。

 そういうことから今回は、午前の部の120分を使って荒井先生に絵本を活用した英語指導をたっぷり発表していただくことになりました。タイトルは「英語学習に生徒を惹きつける絵本の活用 ―― 多読から文法指導まで」 荒井先生の明るい声が教室中に響く楽しい講座が今から楽しみです。
 なお10月フォーラムでは飛鳥書店のご協力を得て、教材として好評な絵本などの展示を行います。展示する主な絵本等の書名は、次回の『e-pros通信』でご紹介します。

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