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フォーラムレポート

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英語教育東京フォーラム(2012.9.11)

e-pros英語指導法フォーラムから学ぶこと、学ぶ人の広がり
                                        
    大 釜 茂 璋(NPO法人 e-pros代表)

 いろいろな団体によって開催される英語の研修会。e-prosも平成36年8月に第1回研修会を開催以来、今年の8月の研修会で81回を数えました。e-prosの研修会はタイムリーなテーマのもとに、そのテーマに適した素晴らしい講師の指導で定評があります。

 これは主催する私たちが謙遜して言うのではなく、毎回の研修が終わった後、参加した方々から提出されるアンケートに書かれた、忌憚のない意見として寄せられているものです。

 例えばこの一年間でe-prosでご指導してくださった講師の先生は、次の16名の先生です。
昨年9月から今年8月までの各研修会別にご紹介すると次の通りです。

 阿野幸一先生(11月)、長勝彦先生(11月、3月)、西垣知佳子先生(12月)、
 田尻悟郎先生(12月)、中嶋洋一先生(1月、5月)久保野りえ先生(1月、8月)、
 川村光一先生(3月)、市田州英先生(4月、東邦大学付属中・高校)、北原延晃先生
(4月)、高橋奈穂子先生(5月、鹿沼市立東中学校、上都賀英語授業研究会)、
 柴田賢一先生(5月、鹿沼市立板荷中学校、上都賀英語授業研究会)、太田洋先生
(7月)、金谷憲先生(7月)、田口徹先生(8月)のほかに、小学校英語の指導法をテーマに、昭和女子大学附属昭和小学校の小泉清裕校長先生にご指導をいただきました。
小泉先生は、NHKEテレで放送中の「プレキソ英語」の監修者としても知られます。

 いずれの先生もテレビやラジオ、新聞、雑誌などでもお馴染みの先生で、この先生方が平素の授業を資料にして、懇切丁寧に説明をしてくださるのは、まさにこの研修会に参加した人が直接触れることのできる指導法なのです。

 それでも遠距離であったり、学校行事や自己都合で参加できなかった人は、終わった後、『e-pros通信』に掲載される「参加者の声」を読みながら研修の内容を知り、また想像しながら自分も参加した雰囲気で講座の流れを考えます。研修会はベテランの教師がその指導技術や経験を発表し、また伝授しながらあるべき姿を追及し、聴講する一人ひとりが理想とする授業のイメージを構築していくのです。

 例えば8月期研修会アンケートに、次のような記載がありました。
『久保野りえ先生の講座はこれまで2回参加し、勉強をさせて頂きました。講座では、教科書の本文を教える前のイントロダクションとインターラクションで、内容を把握させていくことを学びました。

 田口先生は、生徒を引き付ける手段を沢山お持ちですが、また教師は"ユーモア"を身につけていないといけないとおっしゃいましたが、身に染みる指導でした。またこれからも参加して学ぶことが沢山あると思いました(中学校教師)』

『和訳にすることなく内容を理解させ、インプットからアウトプットへ導くかということを常に考え、行動を取っています。その指導法に比して今日の講座は、久保野先生、田口先生の日頃の指導状態から察するに、共に目からウロコがこぼれ落ちる状態でした。2学期からの授業で早速活かしていけそうです。(中学校教師)』

『久保野りえ先生のオーラルイントロダクションは、とてもわかり易く良かった。内容を理解させるための話の切り口や説明の仕方などを、自分も工夫していきたいと思います。

 田口先生はご自身の授業をDVDで映像を映しながら、指導課程を説明してくださいました。大変よくわかりました。夏休みも残りはあと2週間。今日のご指導の内容を思い返し、2週間を活かして2学期に備えます。(中学校教師)』

『お二人の先生ともに、日頃実践されていることを、惜しげもなく丁寧に伝えてくださいました。私の現在の指導法と照らし合わせながら、具体的にいろいろ考えながら勉強をさせていただきました。今年から週4時間と指導時間が増え、少しはラクになるかと思っていたら大変な勘違いだったということがわかりました。逆に大変さを感じているので、教科書の本文を如何に使いこなすかをご指導いただき、大変参考になりました。(中学校教師)』

『様々な場面でのtipsがわかるだけでなく、なぜこの活動が必要なのか、活動の目的や意
図が十分に伝わってくる研修会でした。

 田口先生がご自身の授業の映像を教材にして、詳しく解説をしてくださったのは、授業を行う視点だけでなく、授業を参観する上での視点もご教示くださり、大変興味深く受講できました。(中学校教師)』

『久保野りえ先生から、オーラルイントロダクションのやり方を示していただき、とてもわかり易く、参考にして2学期から私もやってみようと思いました。

 田口先生の講座から、授業で教師自身が如何に沢山の英語を使うかが、生徒にいろいろと多くの影響を与えることを、改めて考えさせられました。(中学校教師)』

 いずれの参加者も、研修会でいろいろな指導法や指導上の知恵を学び、ヒントを身につけたことがわかります。それは参加して講師の先生から直接伝授されたものです。そしてその感動やテクニックを、ここに書いたアンケートの中で受け取った気持ちを表しています。そして研修会に参加はできなかった人は、このアンケートから改めて刺激を得て、自分なりの指導技術を思い描きながらヒントや知恵を呼び、新しく一歩を踏み出します。それは間接的ではありながら、自分で感じ、考えそして行動を取ることにおいて、直接的受講で得た知恵や知識へと変化していくのです。
(おおかま しげあき NPO法人教育情報プロジェクト代表)

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