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フォーラムレポート

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英語教育東京フォーラム(2008.04.30)

教師として大切なこと
        大 釜 茂 璋(NPO法人教育情報プロジェクト代表)
5月も後半を迎えた学校は、いよいよ軌道に乗って賑やかなことと思います。それだけに先生も生徒も、ちょっと疲れが出るころではと書いたら、教師が張り切っていれば疲れる生徒なんかいないという元気なメールもありました。まさに若さを感じます。

 そこでふと思い出したことがありました。教師として大切なことは、教えるということよりも生徒たちに自信を持たせることだと、セミナーの席で聞いたことがありました。どうしても若い教師は教えたがる。教えたがるというよりも、常に教えていなければ気持ちが落ち着かないというのです。ここで教えなければという気持ちが先行していると、生徒は敬遠して傍に寄って来ないよと指摘するベテラン教師の一言が印象に残りました。

 肉体的な若さにプラスして、このベテランの余裕が信頼される教師を作るのだと思いました。「誉める」「握手をする」「大きな声」を使い分けながらの対応。時には「high touch」なども。そして子供たちから常に目線を逸らさない、これはすべて活気ある教室づくり、授業力を高めるためには欠かすことのできない要件です。

 サンケイ新聞で取り上げた「公教育に問う 教師は変わるか」で紹介されていましたが、大手進学塾の早稲田アカデミーの「教師力養成塾」で、授業を演劇にたとえた講師が次のように指摘しています。
 参加教師の模擬授業を見て、「声に抑揚がない。授業で大切なことはニュアンスや臨場感」「目が伏目がちだ。生徒に目をやる時間が長いほど、手遊びや私語は避けられる」と指摘。また生徒が塾で真剣に学習させるコツとして、次のように伝授しています。
(1)教師が生徒と対等にならない縦の関係を構築する
(2)「教科書を開いて」などの単純な指示を徹底して、生徒の行動をコントロールする
(3)明るく大きな声で生徒に向き合い、教師のやる気を表現する
 
 この3点を具体的にどうパフォーマンスするか。これこそがそれぞれの教師の心構えと、それを助長させるための行動が大切というものです。
 e-prosが主催するフォーラムからも、これらの課題や疑問にたいして具体的に回答が得られる指導技術を、それぞれベテラン講師の講座から学び取ることが出来るのです。

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